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写真家 西澤豊氏を悼む

1月16日 西澤さんが亡くなった。突然だった。その一瞬思ったことは「間に合って良かった」。去年出版した写真集が結果的に彼にとっての最初で最後の写真集になってしまった。でも、最低限の恩返しが出来たのではないか。借金は残ったが、長年の夢も実現出来た。                            25年前、突然の出会いだった。以前いた事務所にふらっと営業に来たのだ。偶然私が対応した。その時に見た写真の印象があまりにも強烈だった。その後も機会あるごとに会えば建築の話をした。彼の建築に対する愛情ある厳しい意見は、その後の私の建築観を一変するものだった。彼が撮りたいと思う建築を作ることが私のモチベーションになった。そして、一昨年ひとつの区切りが来た。なぜかあの時、今彼に撮ってもらう時だと思ったのだ。すぐに彼に電話をし、撮り始めた。一軒に30分もかからないほど早撮りの彼だが、カメラを覗くその姿は、とても自由で楽しそうだった。やはり写真は想像を超えていた。私は感動した。その時、今回の写真集は成功したと思った。実はそのとき同時にやな予感があった。「これが最初で最後の写真集になるのではないか」と。それが今現実になってしまった。撮影スケジュールも体調不良でしばしば狂った。70代後半の彼の体にはかなりきつかったようだ。もう彼に撮ってもらうことはできない。でも、いつか再開した時に恥ずかしくない生き方をしようと心に誓ったこのひと月だった。
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by unocolumn | 2011-02-22 14:57 | 写真集
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